批評的態度について

知性・教育・批評・情報社会批評

社会から批評が消えて久しい。SNSに限らず、多くのメディアは誰かを貶すか褒めるか、またはメタ的視点によるマウントか。表層的で閉鎖的だ。相手の論に沈むように耳を傾けながら、いかにしてズレていくのか。深さが正義なのではなくて、軽薄さが不敬であり、発展性が薄いのが問題である。

深く論じ、また耳を傾けるということには親密さとは異なる信頼関係を要する。それは専門性ではなく、滅私に徹することのできる知的体力の程度の問題だ。深遠な論に私を持ち込まず、傾聴に徹すること。これは双方向的な関係であり、聴くときは相手に語らせ、語るときは恐れと向き合わなければならない。

批評的態度が滅私の対話姿勢だとすれば、それは公の対話だと言える。一方で私的な会話もしたいのが人である。では、SNS等の公共空間での対話とはいかに可能か。ここでの公私とは対話姿勢でありながら、その判断は姿勢よりも対話内容に依存するのが実情だろう。

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