社会のすべてを政治が作っているわけではないにせよ、政治は社会の根幹を為しており、また多大な影響を与えている。その実権を握っているのは事実上、政治家の方々であり、世間ではバカだの間抜けだの悪党だの惨憺たる非難を受けている有り様だ。
反権力か何なのか、政治家を非難する者のなかには社会で名を上げた者から平々凡々な一般人、または世捨て人のような者(自分はおそらくこの部類に近い)まで様々な人がいる。一方で彼らの声は、有名な誰かが挙げた声に沿っていることが多い。抱えている様々な境遇に対して、声の多様さが比例しない。
政治家が真に大馬鹿者だとして、その大馬鹿者が社会の形成に大きな役割を果たしている。そうした社会で名を馳せる者や、影響力を発揮する者が同類ではないとどうして言うことができるのか。もっと言えば、そのような社会で成功すればするほど、大馬鹿者であると言うこともできてしまうのではないか。
国という一つの組織のトップ層がその愚かさを発揮すれば、その下の層に影響があるのは必然ではないか。要するに、社会はすでに手遅れである。政治の実権を握っている者も、そうではない反権力も。愚かさによって形成された社会で活躍している者が声を挙げ、またそれに従う限り、何も変わらないだろう。
