随筆

政治

知性について

知性は単に論理的な力ではなく、人間性と倫理とを結ぶ指標である。悪知恵の蔓延を批判し、建設的な知性の発揮を促す論考。公的な議論を健全に保つための方策を探る。
善と悪

絶望と倫理

絶望の根源を否定による不在として分析し、絶望からの脱却は階層間を超える柔軟な判断を要するとする試論。肯定と否定の相克を通じて、存在と倫理の関係を探る。
哲学

多様性について

多様性の尊重は差異を先取りして規定することではなく、関わり合いの中で差異を顕現させ、共存を模索する過程だと論じる随筆。未知の差異を社会的にどう扱うべきかを問う。
善と悪

善悪と存在しようとする意志

相対主義的視点から、善と悪の境界は存在者の立ち位置によって変わると論じる随筆。存在を肯定する行為が善となり得る一方、注目を集めること自体が新たな不和を生む可能性を検討する。
哲学

位置と自由意志

自由とは何にも縛られないことではなく、[どれだけの選択の余地を持てるか]ではないか。私たちを本当に縛っているのは外部要因ではなく物理的な位置であり、異なる位置から世界を選択・観測する主体は、外的要因の中で生まれた一種の幻想でもある。不安という感情を、外的要因から逃れるための手がかりとして捉え直す随筆。
精神医学

現代における精神疾患について

現代精神医学の脳科学偏重と対症療法の限界を、著者の経験と倫理的視点から検討する随筆。五感と記憶の関係、診断基準DSM/ICDの扱い、治療の多様性と課題に迫る。
哲学

複雑さと単純さ

複雑さとは関係の絡み合いであり、真の単純さとは比類なきものとして並べることのできない何かだとしたら、人はそれにどう触れうるのか。関係と関係の[ズレ]として立ち上がる差異に注目しながら、単純さを破壊せずに志向するまなざしを探る随筆。
政治

治安と主義

治安の良さとは、単に[ルールがあり皆が守る]状態ではなく、問題が起きたときに言語や振る舞い、ルールといった依り代を通じて対処できることではないか。日本語という社会的文脈と民主主義・資本主義の関係から、治安と平等のあり方を考える随筆。
人生

生死における反復と逸脱

人は皆、生誕から死へと向かうという歴史的事実を共有しながら、異なる身体や感情、考えによってそれぞれの[寄り道=逸脱]を生きている。家と職場の往復の退屈さを手がかりに、反復としての生と、工夫としての逸脱がなぜ人生の意味を問う契機にも障害にもなるのかを考える随筆。
人生

生理的欲求と生存への欲求

性欲や食欲といった生理的欲求と、[死にたくない・ここに居たい]と願う生存への欲求は同じではない。物質的な充足と、自分の望む場に居ようとする営みの違いを辿りながら、生存欲求が満たされないとき、人がなぜ過剰な生理的欲求や自死へと傾くのかを考える随筆。