幻想・不思議

幻想・不思議

降車ボタン

アルバイト帰りのバスで、押していないはずの降車ボタンが鳴る。降りるはずのない停留所に立っていたのは――日常が崩れる瞬間を描く掌編ホラー。
幻想・不思議

風に吹かれて

考え事の最中、風に吹かれるまま歩き続ける男。カラスや人々との奇妙な遭遇、そして風に導かれる先にある心の揺らぎを描いた掌編小説。
幻想・不思議

壁に囲まれた部屋に閉じ込められた彼は、境界線のような隙間を「扉」と信じ、ただひたすら押し続ける。食事はいつの間にか運ばれ、出口は見つからない。冷静に壁を見渡したとき、彼はもう一つの隙間を発見するが――。
幻想・不思議

再開

目覚めると、彼は窓も出口もない二畳ほどの部屋にいた。食事は必ず眠っている間に用意され、あらゆる脱出の試みは失敗に終わる。そんな極限状態のなか、扉の下から流れる微かな風に気づいた彼は――。
幻想・不思議

テキーラ

バーで耳にした二人の男の会話──愛と怒り、そして「テレパシー」。偶然のはずが必然にも思えるやり取りに、主人公は衝撃を受ける。残されたグラスが語るものとは。
幻想・不思議

風とともに

強風に吹かれながらも、どこか懐かしい既視感に導かれて歩き出す。風とともに進むことで見えてくる、偶然と必然の交差を描いた掌編小説。
幻想・不思議

時計の針

町の象徴である時計台の針が逆に回り始める――時間と人間の矛盾を描く不条理な短編小説。